Spirit of Dragon~断罪の炎編~
まず、下半身の肉塊に生えた木の根のような足は伸縮自在で、そのまま仕掛けて来たりもする。
 
 
が、地面に穴を掘って下から攻撃してきたり、木に捕まり反動を利用して飛んで来たり……おぇっぷ!
 
 
おっと、すまん。見た目がグロいのでアレが飛来してくるのを想像して気分が悪くなった。
 
 
それに肉塊の一部が膨れ上がり自身の肉を弾け飛ばす攻撃もある。
 
 
ちなみに上半身に乗っかっている人間の皮は『助けて』を連呼していたりする!
 
 
いつの間に人語を学んだのやら……。
 
 
皮膚を剥がれる前の逃げ惑う人間の言葉を真似てるんだろうな。
 
 
ああ~、不愉快すぎて反吐が出る。
 
 
それはそうと見ている限りでニイナが善戦していた。
 
 
魔力消費を抑えた初級魔法での連続攻撃の末やっとのこと相手が仰け反りスキができた。
 
 
それを見て逃すほどニイナも戦い慣れしていないわけではない。
 
 
呪文を詠唱しながら流れるような動作で両手で印を描く!
 
 
「『ジークフレア』!」
 
 
スキュラに向けて両手を前に突き出したニイナの手から灼熱の炎の球が放たれた。
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