一匹狼と天然子羊
順番が近付くにつれ、弘人くんの顔が真っ青になっていく。
「大丈夫?」
私がそう聞くと“大丈夫だ”と言ってきたので、気にしないことにした。
そして私達の番。
弘人くんはジェットコースターが坂を上がるにつれ、顔色が悪くなっていく。
「ホントに大丈夫?」
そう言った瞬間、ジェットコースターが坂を下ったのだった。
ジェットコースターを乗り終えて、私達はベンチに座っていた。
弘人くんはあの後、失神してしまったのだ。
「ジェットコースター乗れないなら、そう言えばいいのにっ」
「そんなこと言ってたまるかっ」
「もう、意地っ張りなんだから」