一匹狼と天然子羊

そして最後はメインの観覧車。

弘人くんが切り出したに、又顔が真っ青になっている。

「ねぇ、もしかして観覧車も恐いの?」

「馬鹿言うんじゃねぇ、恐いわけねぇだろっ」

そうは言ってるが顔が引きつりまくっている。


私は苦笑いしながら、観覧車に乗った。


観覧車に乗ると、弘人くんは外を見ては顔を引きつらせている。

「弘人くんって、高所恐怖症なの?」

「う、うんっ」

「じゃあなんで乗ったの?」

「あのじいさんが、観覧車だったらムード作れるからって……」

「えっ?」

「今日、1年記念日だろ?だから……」


だから恐い思いして、観覧車に乗ったんだっ。

そんな弘人くんに嬉しく思いながらも“可愛い”と思った私である。
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