一匹狼と天然子羊
生徒会の仕事を終えて、私は帰り支度を始めていた。
「今日は彼氏、迎えに来ないんだね」
「うん、さっきメールで来れないって言ってたから」
「じゃあ僕が送ってあげるよっ」
「えっ、別にいいよっ。迷惑だろうし、私は1人で帰れるからっ」
「迷惑だなんて、それにこんな時間に、1人で帰らす訳には行かないよっ」
外を見ると、もう真っ暗だった。
「今日ぐらい僕の言葉に甘えてよ、ね?」
私は慧くんのお言葉に甘えることにした。