アタシはアナタだけのお姫さま!?
とは、言ったものの、アタシ彼氏居ない暦16年。
死ぬまでにアタシの運命の相手は現れるのでしょうか…。
―キーンコーンカーンコーン...
「あッ!!本鈴なっちゃってる!急がないとッ」
アタシは下駄箱で靴を急いで替えて、教室までダッシュする。
―ドンッ
「痛っ...」
何かにぶつかってしまったようだ。
「いてぇー...」
ぇ…人?
アタシはぶつかって床についた腰を摩りながら前を見る。
その時一瞬脳裏でこの間読んだ恋愛小説の内容を思い出した。
主人公の女の子が男の子とぶつっかってしまって、
そこで、運命の男の子と出会うシーン。
もしや…この人、アタシの運命の人...?
ぇ...
「あわわわわわわ...
ごめんなさいッ!!」
目の前に居るのは、あの人気の黒崎クン。
アタシは、この人とぶつかってしまうなんて…
ちょっとでも運命の人?なんてうかつな考えをしてしまって…
アタシは急いで立ち上がり黒崎クンに頭を下げた。
黒崎クンがアタシの運命の人な訳無いじゃん...
あの人気の黒崎クンだよ?アタシなんか違う、違う。
アタシは心の中で何度も何度も思いながら、頭を何度も下げる。