冷たいプリンセス☆


「………菜月?」


音弥が口を開いた、が、私が仕事モードに変えた。


「社長、今日のスケジュールを確認いたします。」


そう言ってスケジュールを読み上げていたら、


「菜月っ!」


音弥が大きな声を出し、思わず体が震えた。


「なんで無視するんだよ、菜月。」



今更、話したくない。
音弥なんて………


「社長……今は上司と部下です。過去に何があれ、今は会社なのです。"菜月"と呼ぶのをお控え下さい。」


冷静に、勇気を出して言った。



「会社じゃなければいいのか?菜月。」



変わってない、上から目線のその態度。

私が大好きだった音弥のままだ………



「………お願いやめて……」


私は小さな声で言った。



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