素直にカエル3 ~先生と卒業式~
全てを話すときっと夜が明けてしまう
でも、これ以上隠したり、南を泣かせたりしたくない
「長いけど…全部話すから聞いてくれるか?」
『いいよ。言い訳ならね』
南が笑ってる
我慢してるのかなって思ったけど違うようだ
本当にオレの言葉を待ってくれてる
オレはひとつずつ順序を追いながら話し始めた
佐藤とは本当にないこと、佐藤と陵也が別れたこと、そして…
「そいつ…まだ南がスキなんだって…」
言うのを迷っていたことも、全部話した
『…嘘だよ。美佳はきっと勘違いしてる。』
「南…?」
オレは南が言う意味がわからなかった
『美佳は先生のことを気になってて、きっと陵也とすれ違ってるんだよ。先生が優しいから、美佳は勘違いしてて…。自分以外の男の人のこと考えてる彼女なんて…いやだったんじゃないかな』
南はぽつりぽつりと自分の考えを話しだした