素直にカエル3 ~先生と卒業式~
涙の真実
電話を切り、お母さんと一緒に笑った
素直に言葉を伝えてたら、こんな風にすれ違わなくてすんだのにね
また私のせいだ
「南。今回のことは南のせいじゃないからね」
全てを見抜かれていたのか、お母さんがいきなり私の手を握った
「いくら彼氏だって言っても、考え方とか思うことは絶対に違うの。南だけが悪いわけじゃないんだよ?」
「お母さん…」
「あんたはいつも自分を責めちゃうのが悪いクセよね。お父さんとそっくり」
お母さんは小さく笑った
「たまにはもっとわがままになりなさい。まあ、南のわがままなんて田崎先生にとったら、嬉しいことなんでしょうけど」
お母さんは私の頭をそっと撫でて、部屋を出て行った