素直にカエル3 ~先生と卒業式~
でも、その関係が壊れるのが本当に怖かった
またあの暗い闇を一人で歩いていかなきゃなのかなって…
すごく怖かった
先生に出会って
笑顔を知って
素直になって…
私はちょっとずつだけど、変化してる
「なんか、変だなオレ達」
「知らなかったの?」
抱きしめる力を少し緩めた先生
私は改めて先生の顔を見上げた
目の下にくまがあって、やつれて見えた
心配かけさせちゃったなってまた反省
「なんか南ヤセただろ?」
「先生こそ。くま出来てる」
先生の暖かい頬にゆっくり触れた
先生も少しは泣いたりしたのかな?
「ごめんね…?」
「もう謝るのは終わりだ。さ、邪魔が入らないうちに逃げよっか?」
先生はお得意のニヤケ顔を向けた
邪魔?
「ってことで、南さんお借りしますねー!」
先生はリビングのほうを向いて叫ぶ
そして、お母さんがぴょこっと顔をだした
「はいはい!一泊のご利用ならただいま無料ですよー」
笑いながら冗談を言うお母さん
お母さんにも後でちゃんと話さなきゃね
とりあえず私と先生は車に乗り込み、家をあとにした