素直にカエル３ ～先生と卒業式～

こんなに間近に綺麗な顔がくると…


福井先生をスキじゃなくてもドキドキしちゃうよ



「そうですか。まあ、初日ですしね。今日はゆっくり休んでください」



先生は極上のスマイルを私に向けた


…きっと福井先生は自覚はないんだろうな



「僕もいろいろ疲れたから、はやく帰りますけどね」



福井先生はなにやら苦笑いしながら、何かを思い出していた



「？」


「いやぁー…。初対面であんなに剛速球投げてくる女性は初めてでしたよ。」



初対面？女性…？


あ…高田さんのことかな？



「あははは！剛速球って！何かされたんですか？」


「いや、ただ職員室でいきなり“スキなタイプは？”なんて聞かれて。最初は聞き間違いかと…」



ああ…

た、高田さんならやりかねないのかも


高田さんもイケメンが好みっぽいもんなぁ




「で、先生はなんて答えたんですか？」



私はなんだか興味が湧いて、先生に答えを促した



先生はなんだか怪しげな笑いを浮かべた



「…それは、ヒミツですよ」