素直にカエル3 ~先生と卒業式~



オレはとりあえず風呂へと向かった


明日からは班行動でほとんど会えない


だからせめて今日の夜会いたかったのに、南はあっさりと却下



『一緒の部屋の子と仲良くなりたい』



そう言って、電話はあっけなく切られた


教師としては、友達との親交を深めてもらうのは喜ばしいことだが…


男としては…


悲しい…悲しすぎる



「田崎先生っていい筋肉してますねー!」


見事な感じに空気を壊す福井先生


気がつけば隣にくっつくように接近していた



「ちょ!ふ、普通ですよっ!」


「僕なんかもうダメダメですよ!鍛えなきゃダメだなぁ」



福井先生は綺麗に割れたお腹をさすっていた



それ以上鍛えてプロレスラーにでもなるつもりだろうか




「田崎先生には何も勝てないですね。完敗です」


「何言ってるんですか…」



唐突に不思議なことを言いだす福井先生にはもう慣れた



「まだまだ僕は田崎先生になんかおよばないですよ…」



が、今回の発言ばかりはオレも仰天した




「田崎先生は……もでかいですねぇー!」




…一体どこ見てんだーー!!!!



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