素直にカエル3 ~先生と卒業式~
…一時間後
「…まだかなぁ」
静まり返った部屋の中で、私は携帯片手にメールを待っていた
…このまま会えないのかな
「…しょうがないよね。先生も忙しいよね」
これからもいっぱい一緒にいられるんだもん
今回は何もなくたっていいか
「…おやすみ、先生」
私がテーブルに携帯を置き、布団に包まった時だった
…ブブブ
鈍いバイブ音が部屋に響いた
…もしかして
私は淡い期待を抱き、携帯に手を伸ばす
そこには、私が待っていた名前が…
『終わったよ。部屋まで来れるか?』