素直にカエル3 ~先生と卒業式~
「…んっ…ひっく…やだよ…離れたく…ないよぉ…」
泣きじゃくる私の背中を優しく撫でる福井先生
安心を感じるのは気のせい?
「大丈夫だから。吉岡さんは1人になんかならないよ?」
福井先生のシャツは先生とはまた違う香水の香りがする
リラックスするようないい香り
私を素直にさせちゃう魔法の香り…
「もう…1人になりたくない…ひっく…やだよ…やだよ…」
先生
先生
もっとぎゅってしてよ
もっとスキだって言ってよ
どうしてこんなにスキなのに不安になるの?
スキなら不安なんかないはずなのに
不安、心配…
今じゃそれのほうが大きいよ?
「怖くなっちゃったんだな?大丈夫だから…ね?」
福井先生は特に理由を聞いては来なかった
まあ、この状況からして大変な事態だとはわかったと思うけど…