花みずき
私は洗面所で歯を磨きに行って部屋へ戻った。

私は明日の事を考え、いつもより早く寝る事にした。

明日も椿君は笑ってくれるのかな?

私はそんな事を考えながら眠った。

次の日、私はいつもより早く家を出た。

学校までの道のりを歩いた。

「あの~。」

後ろから声をかけられて私は振り返った。

すると後ろには女の子が立っていた。

可愛くて華奢な感じで、可憐な女の子だった。

「これ、落としませんでしたか?」

女の子は私に花のビーズを見せた。

それは私の携帯についているストラップの一部だった。

でも違うかもしれない。

私はそう思ってスカートのポケットから携帯を出した。

携帯を見るとストラップの金具が取れていた。

あ・・・だから取れちゃったのか。

私は心の中で納得した。

「あ・・・。これ私のみたいです。
 拾ってくれてどうもありがとう。」

私は女の子にお辞儀をした。

女の子はフフッと笑って「どういたしまして。」と言った。

その笑顔に胸がキュンとなる。

・・・可愛い子だな。

ファンになっちゃうかも・・・。

私は女の子をジーッと見つめて思った。

「はい。じゃあこれ。」

女の子は私に花のビーズを渡す。

私はそれを受け取った。

「・・・立花みずきちゃんだよね?」

女の子は首をかしげて私に聞いてきた。

私は驚きを隠せなかった。

だって、私なんか目立たない子で、入学式が昨日だったのに。

そんな私を見て女の子は笑って言った。

「同じクラスなんだけどな。私。
 一番前の席だから気付かないかな?」

「えー!」

私はさらに驚いた。

女の子は話を続ける。

「私、手島桜です。よろしくね!」

桜ちゃん・・・。

名前も可愛い子なんだな・・・。

「こ・・・こちらこそよろしくね。」

私は少し緊張しながらもそう言った。

そしてそのまま桜ちゃんと一緒に、教室まで行くことになった。



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