‡パルソナ‡ 隻眼の海賊



「…珍しいですね。ノエルがわざわざそんなことを言うなんて?」



レイもあたしと同じことを思ってたらしく、目を丸くしながらノエルにそう尋ねた。



すると、ノエルは盛大にため息を一つ吐くと、レイの肩を抱いて、ひそひそとあたしとファイにも聞こえるように話した。



「よく考えてみろ…

アイツら、500年近くも城に閉じ込められてたんだぞ?


そんな奴だけで街に行かせたら、何しでかすか分かんねぇ…」


そう言われ、あたしは頭の中で二人だけで街を行かせた場合のことを想像してみた。





・・・





「「「危険だ(っす)(ですね)」」」



見事に同じ意見。



「だろう?

そうなると、バカ女はケガで動けねぇし、レイはその看病をしないといけねぇから、俺かチビしかいないってことになる。」



.
< 19 / 64 >

この作品をシェア

pagetop