‡パルソナ‡ 隻眼の海賊



「お口に合いませんでしたか?」


「いやッ!!そんなことねぇよッ!!うまいうまい!!」



アハハハとカップを片手に笑いでごまかすが、実は紅茶はあんまり好きじゃない。



まぁ、こういう体験もあたしには必要なのかもな


とあたしはもう一口紅茶を含む。







「茜菜」



不意にレイに呼ばれ、そちらに目を向けると、ベッドの傍らにあるイスに座るレイの姿が目に留まった。



だけどレイは俯いていて、黒くて長い前髪がレイの綺麗な顔を隠している。



「………レイ?」



どうしたんだ?



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