‡パルソナ‡ 隻眼の海賊




レイはゆっくりと俯いていた顔を上げる。


闇のように黒い瞳が僅かに悲しみを帯び、表情はいつも以上に曇っているように見えた。




「……レイ?」



あたしがそう名前を呼ぶと、レイの手が不意にあたしの頬にそっと触れる。





やっぱりおかしい。


どうしたんだろう?






ていうか………



「レイ、顔近ぇんだけど…///」



いつの間にかレイの顔があたしの顔の近くにあって、心臓が激しく波打つ。


「え……あぁッ!!すみません!!」


レイは顔を真っ赤にしながら慌てて頬から手を離した。



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