‡パルソナ‡ 隻眼の海賊



買い物に行ったその日、みんなが買ってきたのはクリーム色の可愛らしいポンチョだった。


ワンピースも変えたら?と言ったそうだけど、それは頑なに拒んだらしい。


まぁ、気に入ってるんならあたしはいいけど。




「それより、これからどうすんだよ?まだ行き先が定まってねぇじゃねぇか」


「それもそうですね。どうしますか?」



とあたしのほうに視線を投げかけるノエルとレイ。


「あ、あたしッ!!」


「当たり前やん。あんたがこの旅の主導権を握ってんねんから」


ライオスの言葉に隣でコクリと頷くフィリア。



で、でもあたし、そんなこと全然考えてなかったんだけどッ!!



「えーっと、そのぉ…」


とうろたえていると、



「おい、あっちに港が見えるぞ」


あたしはノエルが指差した先を見てみると、確かに何本の帆の先が微かに見えた。



.
< 30 / 64 >

この作品をシェア

pagetop