‡パルソナ‡ 隻眼の海賊



「その荷物、そっちに運べ!!」


「まだ食糧が足んねぇぞッ!!」


そんな声があっちこっちから飛び交う。



「すごいね」
「すげぇな…」


でも、やっぱ男臭ぇ…;


とか思いながらフィリアと同様に辺りを見回す。




「そんなに港が珍しいか?」


「えっ!?あぁ、あたしの世界には港なんかあんましなかったからな」



おまけにこんな立派な港。


あるかどうかもわからない。



「ふーん…」


そんなに興味なさそうに相槌を打つノエル。


お前が聞いてきたのに…



「まぁ、好奇心旺盛なことはえぇことや!!この風景もいつ消えるかわからんし、よう目に焼き付けとき!!」


そう言いながらライオスはあたしの頭をくしゃくしゃと撫で回す。


「うわっ!!」


あたしは驚いて、いまだに頭を撫で回すライオスを見上げた。



「ん?どうしたんや、そんな顔して?」



首を傾げながらも明るく笑いかけてくれるライオス



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