‡パルソナ‡ 隻眼の海賊
急に声を掛けられ、あたし達は一斉に声がした方に視線を向ける。
そこには中学生ぐらいの赤茶の髪の男の子がニコニコ笑顔を浮かべながら立っていた。
「……あんたは?」
「あっ、俺はヤックって言って、そこの一番大きい船に乗せてもらってる船員なんです。」
とヤックという男の子が指差した方を見ると、確かにこの港に停めてある船の中では断然って言うほどの大きい船がそこにあった。
こりゃまた無駄にデカい船だな…
「で、なんかお困りなことが…」
「ん、あぁ!!そうそう。」
目の前にある船が余りにもデカすぎて、肝心なことを忘れてた。
「実はあたし達旅人でさ。海を渡りたいんだけど、あたし達を乗せてくれる船とか知らない?」
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