‡パルソナ‡ 隻眼の海賊



「なっ、なんで分かった!?」


ヤックは手を押さえたまま、あたしを思いっきり睨みつける。



「うーん、なんとなく最初っから怪しいなぁとは思ってたんだよな。女の勘って奴?」


「僕も、茜菜と同様に怪しいとは思ってました。」


「俺もっす!!」



口々に言ったあたし達の意見にヤックは更に顔を歪ませると、声を荒げてこう言った。


「そこまで分かってて、なんでこの船に乗ったんだよ!?」





「ん?聞きたいか?」




不敵に笑みを浮かべながら、あたしは鞘からパルソナを出すと、ヤックにゆっくりと刃先を向けた。





「理由は一つ。あたし達がアンタらより強いと思ったから」




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