咲と亮
「なあノブ」
「なに?」
「咲が持ってきたの、あれ、カエルだよな?…しかもでっかくて茶色い」
俺の隣に立つ幼稚園からの親友、安達 亮はあの女子2人を宇宙人でも見るかのような目で眺めながら俺に確認をとった。
俺も流川が見つけてきた“モノ”…コアラぐらいに見える、でっかいカエルを両手で抱えて、
「そっか。毎日虫捕まえるのはめんどくさいな。連れて帰るのはやめることにするよ」
と林の意見に納得する流川の姿を、眺めて答えた。
「うん。…沼のヌシ。みたいな大きさ。アレ」
「あり得ねえよなアイツら」
亮、ドン引きである。