咲と亮
今日は学校行事の、日帰り登山である。
グループに分かれて、決まった登山ルートを各自で登るだけの自由なものだ。
ルート中には沼の横を通ることもあったので、あのカエルは流川が沼から引きずり出して来たのだろう。
俺のいるグループは、もちろん
「…意外とかわいいな」
気づけばカエルと和解したらしい亮と、
「くふふ。でしょー」
そんな亮に嬉しそうな流川、
「ちょっと弁当食べ終わっちゃうわよ~」
と俺の横に座り、2人に声をかけている林
の4人である。