咲と亮
弁当はカラになって、そろそろまた出発しようかと、俺たち4人は立ち上がった。
カエルは気付けば、流川が逃がしていた。
「ほらお前ついてんぞ」
「およ?」
そう言って亮は流川の唇の端に自分の親指をすべらせて、何かを掬い取ってみせた。
それだけでも仲の良いカップルに見える位、親密な動作だというのに、
「あ、タルタルソース?」
「ん。みたいだな」
亮は自分の親指についたタルタルソースを舐めた。
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