咲と亮




このくらいの亮と流川の異常な仲の良さに、最初は俺や林、クラスメイトも動揺したものだが、

「見慣れちゃったわ。あの子たちのラブっぷり」
「…同感」

俺と同じように、見ていたらしい林の呆れた声に俺も素直に同意する。


当の本人たちは、それらの類の動作が周りの人…主に俺や林に、どれだけ気恥ずかしい思いをさせるか全く分かってないからタチが悪い。


そして2人は、

「は?!コイツを好きかって?何バカなこと言ってんだよノブ!咲だけはマジ勘弁だし!!」
「うわーうわー私が亮と恋愛?どうしたのノブどっかに頭ぶつけちゃったかな。あるわけないんだよ~絶対に。あったら次の日、地球は滅亡さ!」

と、どうやら微塵もお互いに恋愛対象として見てないようで、

注意するのはめんどくさいため、周りは2人を放置することにした。

俺はバカップルのような友人2人のやりとりを、あいつらは兄妹みたいなもんなんだ、と思い込むことにして恥ずかしさを紛らわしている。



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