咲と亮
３０２９…
３０２９…


あ、あった。
私、流川 咲、志望高校に合格いたしました。いえい。



「咲、やっぱり私は受かってたわ」

と、横で琉羽が強気な言葉とは裏腹に、かなりホッとした表情で笑っている。

「よかったね」

それよりも琉羽ほんと美人だなー。向こうの坊主頭の人、琉羽ずっと見てるよ。狙われてるよ琉羽。

…だなんて、しょーもないことについて考えていると。



「もちろん咲もあったんでしょ」
「そうだね」
「ここレベルすこし低いものね」

自分の合格が分かるまでハラハラドキドキして顔強ばってたクセに。
…まあそこは突っ込まないでおこう。


確かにお前ならもうちょっと上行けるとかなんとか先生からは言われたけど。
でもさ、

「学校近いのがいい」
それが一番。
この学校を選んだ理由はただそれだけ。


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