咲と亮
幸運にも職員会議で、どの部活動も休みだったので、
私と亮と琉羽とノブは仲良く学校近くにある、私たちお気に入り喫茶店『愛』へ。
「くっそ、咲お前逃げてんなよ…」
「うへへへへ」
「ついついみんなに言っちゃったわ。ごめんなさいねえ」
テーブルに疲れきって、突っ伏した亮を面白そうに見ながら、琉羽は楽しそうに言った。
申し訳ない感が言葉から感じられないよ琉羽。
てかさ、
「「…………」」
やはりお前が言いふらしたのか。
と、私だけじゃなく亮も思っただろう。
「さすが悪魔だ林」
「…い、今だけは私も琉羽が悪魔に見えるよ亮」
「……林、イキイキして、お前ら、の、デートの話、みんなに、してた」
と心優しいノブが、申し訳なさそうに教えてくれた。
「ノブ、琉羽と一緒にいたなら止めて欲しかったよ」
「ご、めん」
「本当ノブお前、何だろういろいろおしいやつだなあ」