咲と亮
「で、なんだよ咲」

つねります大会に飽きたらしい亮が、きいてくる。

「ああ、あのね。髪っていつ切るのかなって」

「………」

尋ねた途端に表情が凍りついた亮は、公園の時計を見上げる。

「………」

私も、時計を見る。

謙二観察してたせいで、さらに時間が経っている。

16時50分。

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