意地悪なキミと恋の勉強



「失礼しまーす……」



ちょっと迷ったけど

無事に学習室に着いた。


一安心。




恐る恐るドアを開けると……



…あれ。


誰もいない……??



なんだ。

急いで損したなぁ。


椅子に座って待ってよ。




……学習室って…


なんか、地味。

椅子と机しかないし。



……今日から


ここで勉強するんだ。



頑張らなきゃ。




そして

待つこと5分。



ガララッ!!!



一人の先生が、勢いよくドアを開けて入ってきた。


ビックリした……




「いゃー、ごめんね。


みなばしくん」




……は??

みなばし…?? くん……?




「あの、あたし………」



そこまで言って……





――――ガラッ




「………っ…」







時間が


止まったような気がした。




……気のせい…?



ううん


確かに、あたしの時間だけは



止まっていた。




私は

教室に入ってきた
一人の男子生徒を見つめた。




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