意地悪なキミと恋の勉強


「なるほどね〜。
可愛いなぁ、朱里は。

ま、朱里も男だからさ。
許してあげて?」




可愛いだと……?


気持ちわりぃな。




「まぁいいや。頑張って♪

ありがとー」




会話を終わらせた智純は


俺を見てニヤニヤしてる。




「…なぁ……」


「なに?」


「李呼ちゃん、めっちゃいい子じゃん!!!
朱里にはもったいないって!!」




……すみませんね


ひねくれた男で。




「李呼ちゃん、泣いてなかった。鼻声でもなかったし。

それに『キスもびっくりしただけで、イヤじゃなかった』
ってさ。


よかったな。」




……智純…


うそ言ってないか?



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