意地悪なキミと恋の勉強



李呼を見ると


大きな目に涙をいっぱい貯めて

泣いていた。




「……ぇ、船橋…?」


「…ぐすっ」




ちょ、ちょっと待て……


なんで、泣いてんだ?



俺、なんもしてねぇし…




「……ひどい…
ひどいよ……朱里…

キス、しといて……そんなの…


ズルいよ……」




ドキッ



そんな顔、すんな……


ただでさえ、可愛いんだから…




「もうイヤっ……
こんな朱里……大嫌い!!!

好きなら好きって言ってよ…

嫌いなら……


キスなんてしないでっっ!!!!!」




ズキッ



李呼はバッグを持って

教室を出ていった。




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