意地悪なキミと恋の勉強


「………」



この人……


綺麗な顔してる…



頭の良さそうな
黒縁の眼鏡をかけていて


紺色のセーターが似合ってる。



ちょっと眉を潜めて
乱暴に椅子に座る。




……まじめそう、なのに。



「キミは…

船橋さん、かな?」


「は、はい」




大きな眼鏡をかけた
白髪混じりの先生が

私を見てニコリと笑った。




「えっとね……

二人に、話があるんだ」




先生は、私たちの座る場所を指定した。


真ん中2列の一番前。

教卓の目の前だ。




「えっとね……
ぁ、自己紹介しててよ。

ちょっと、プリント取ってくるからさ」




先生は、爽やかに微笑み

学習室から出ていった。




「………」


「………」




沈黙…


てゆうか

綺麗な顔をし過ぎてて
話しかけられないし。


自己紹介って……




また、無意識に見つめてしまう。




ホントに、綺麗。


カッコいい とか

イケメン とか



そういうのとは違う。




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