意地悪なキミと恋の勉強

初対面で

『気持ちワリィ』って…


ひどいなぁっ……




彼は、長い脚を机の上に投げ出した。



わぁお、絵になるなぁ……


やっぱり、見た目が真面目だから変だけどね(笑)




「ねぇ、名前は?」


「あ?」



眉間にシワを寄せて
睨んでくるけど、気にしない。




「一年生、でしょ?」




私は

ちょっとだけ首を傾げて聞いてみた。



すると
彼は立ち上がって

黒板に文字を書き始めた。




サラサラと

これまた綺麗な字を並べていく。






水……橋…


あ、さっきのは
この人の名前だったのか。





朱……里…



しゅり…?





「……しゅり…くん?」



私が呟くと

くるっと振り向いて


また席に着いた。



…なんか、まずいこといった?




終始無言のしゅりくん。




「ぁ、あたしは船橋 李呼です。
よろしく、しゅりくん」




ニコッ


とりあえず、笑ってみた。



……しゅりくんは
冷たい顔してるけどっ!!!泣


.
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