意地悪なキミと恋の勉強
「……ふ、ぁ…」
力の限り
朱里にしがみつく。
「……くるし…ぃっ…」
息の仕方がわからなくて
苦しくなってきたとき
朱里が唇を離した。
「もうギブ?
まだ、30秒もしてないよ?」
朱里はニヤニヤしながら
「舌も絡めてないのに」と付け加えた。
む、ムカつく…!!!
「……ぁ、朱里は慣れてるかもしれないけど…」
朱里は、昔
かなり女癖が悪かったらしい。
今の智純くんより
ひどかったって
舞結からの情報。
「……ぇ?なに?
聞こえなかった」
「…なんでもない」
あたしは
首を傾げる朱里を置いて
下駄箱に行った。
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