意地悪なキミと恋の勉強


まだ口が塞がれてるし。



チラッと横目でしゅりくんを見ると、冷たい顔のままだった。




「……っ、はなせぇえっ!!!」




苦しいってば!!!




「……じゃ、一組に
コイツと二人…ですか?」


「そうなるね」




何やら先生と二人で
お話中のしゅりくん。


よくわかんないけど。



ただ、眉間にシワを寄せたままなのが怖いけど。


怖い っていうのは 恐怖じゃなく……

説明が難しいけどね。




「じゃ、今日のスピーチは
代表して一人がしてくれればいいから」



先生は『見本に使って』と別のプリントを渡してきた。




「…じゃ、俺がやりますよ。

一位のヤツが、こんなバカっぽいやつだと
形になりませんから」



「えっ……」




また、鼻で笑われた。


……むか。



…ぁれ……




なんか…今


人生で始めて



ムカつく って感情が出てきたっ……!!!!!!!!!



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