意地悪なキミと恋の勉強


朱里は


あたしの手を握って

歩き出した。



……結局、手は繋ぐんだ。




あたしも


“男心の勉強”しなきゃ、ヤバいかも。



このままじゃ


朱里に嫌われちゃう。





………嫌いにならないで…




そんな想いを込めて



朱里の手を握り返した。





…大好き。



大好きだよ、朱里……





「……明日のテスト

頑張ろうな?」



「…うん。

朱里には負けない」





やっぱり


ライバルであることは

かわりない。




でも



カレカノであることも


事実だから……




「朱里…」



あたしは背伸びをして


朱里の頬に

唇をつけた。


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