意地悪なキミと恋の勉強
「……じゃぁーな。
恭弥大好きさん?」
「……な、何それ…」
朱里は、冷めた顔で
あたしを睨んでから
階段を上がっていった。
……待って。
待って…
あたし…
「……朱里……朱、里…」
違う…
あたしは
恭が好きなんじゃない…
だって
朱里に、冷たい瞳を
向けられただけで
こんなに
胸が痛くなるのに……
「……朱里っ…」
立ち尽くしてから数分
やっと、授業が始まってしまったことに気付いた。
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