意地悪なキミと恋の勉強


誰か

違うヤツと笑ってる…?




「……くそ…」



たかが、一目惚れだ。


今日初めて会った人なのに

なんてこんなに



愛しく感じる……?




「……はぁっ…」




走って、走って


やっと人通りの多い道に出た。



李呼の姿は確認出来ない。




俺は

電話をかけた。



愛しい


可愛い



アイツに……





プルルルル……


ガチャッ




「……もしもし、李呼…?」


『まさか、朱里?
なんで知ってるの…?』




李呼の驚いたような声。


……きっと、今こんな顔してるんだろうな。



そんな勝手な妄想に

頬を緩む。




「……今、どこ?」


『ぇ…K通りの……喫茶店』




K通り………

ここかよ。




「俺、今K通りにいるんだ」


『えっ…!!?
杏奈ちゃんとデートじゃ……』



……杏奈?? デート??




なんだソレ。



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