泣き虫なキミ
学校では相変わらず、
「茜ちゃーん…、これできないよぉ!」
「また!?今日これ何回目よ…」
「だって、何回やっても出来ないんだもん」
そうやって頬を膨らまして拗ねる爽。
今までと変わったことなんてないはずだったのに。
爽のこと意識してしまった以来、
爽を目で追ってしまう私がいる。
昼休みにマユミが言った。
「爽のこと、好きなんでしょ?」
「すっ好きじゃないよ!」
「そう?…顔真っ赤だよ」
本当は自分の気持ちはわかってる。
わかってるけど…。
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