ACcess -焔-
しばらくして、隣のドンクレはオレに聞いた。
「…どうして、君はそんなに、厄介事に首を突っ込みたがるの?」
それは小さな声過ぎて、聞き逃してしまいそうだった。

突然過ぎてびっくりしたので、ちょっと考えてから、
「…ん、と。
 やっぱり皆、仲良しがいいからね。ドンクレは…そう思わない?」

君は少し首を傾けた。
そうだねって事なのかな?

「だからさ、いざこざに首を突っ込みたくなるッス!
 世界ニコニコ平和計画だね!楽しくやろうよ!」


しばらくじっとオレの目を見つめた君は言った。
「…それが、君の正義なの?」
「うーん…。難しい事は苦手だな…。
 正義って言われたらそうかもしれない。」

正義、か。
よくわかんない。
「ヘヘっ…ドンクレが正義って言うなら、これが正義なんスね!」

少し嬉しそうにした顔を見たら、オレも心なしか嬉しくなってきた。

だから聞いてみた。
「じゃあ、ドンクレの正義って何?」

「君の正義を守るのが正義。」

「うーん…。なんだかとてつもなく難しいッス。」
ちょっと考えたけど、分かんなかった。


っていうか正義って、正しい事の意味…なんだよな。

オレの“正しい”は、みんな仲良くだ。
平和が1番。それが正しい。

でもドンクレはそれを守るのが正義だって。

という事は…オレがみんなで仲良くするのを、そのまま守って仲良くするのが正しいって事?

あぁ、やっぱし難しいや。
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