キエナイデ
「──…‥ヤバいよ、緊張する」
「彩葉、落ち着け(笑)」
「だって~」
今、私は玲くんの実家の前まで来てる。
これから玲くんのお母さんに会う。
駄目だ、しっかりしろ、私!
「チャイム鳴らすよ」
「ちょっ、玲く…っ!」
玲くんは、私の心の準備が出来てないのに、インターホンを鳴らした。
「母さん、俺、玲人」
『玲人? いらっしゃい。
今開けるからね』
「玲くっ」
「大丈夫」
私の緊張はピークだった。
もし、玲くんのお母さんが私を認めてくれなかったら?
そんなことを考えるだけで、怖くなる。