君の全てを教えて。
知ってはいけない
その日はまるで
いつもどおりだった。
何かを期待していたのか
と、考える自分が
嫌になった。
むしろ何ていうか・・
竹本優斗が落ち込んでいるように見えた。
時おり窓の外を憂鬱そう
に眺める。
あ・・
また泣きそうな顔。
「っ!」
気付くと竹本優斗が
こっちを見て手をひらひら振っていた。
私が竹本優斗ばっかり
見ていたことを改めて
気付かされる。
私は分かりやすく
目を逸らした。
気付かなかったけど
この様子をずっと見ていた子がいた。
・・・・
北島彩乃ちゃんだ。
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