五線譜のレンアイ
「ただいま。」

「おかえり。」



家の中でただ一人頼れるのはお母さん。

お母さんはあたしに決してイヤな態度はとらなかった。

あたしのことを嫌う妹は、あたしと話そうともしない。

お兄ちゃんは、いつも家に帰らない。

お父さんは単身赴任中。

家の中にはあまり笑顔はない。



幸せな家族ではないのはわかっている。

でもあたしは、お母さんのおかげでここまでこれたんだと思う。





「今日は何してきたの?」

「ゲーセンで遊んできた。」

「そう、そんな遅くまで遊んでんじゃないよ。」

「あいよ。」



あたしは、お風呂に入った。

お風呂では和沙とのメールのやりとり。


(帰った??何してる?)

(お風呂はいってる)

(和沙は、テレビ見てる。)

(そっか、今日はごめんね。)

(いいよ、なれてるし。ってェェ~)

(ゴメン、なんか悲しくなってきたんだけど~)

(嘘だよぉ☆)

(良かったww←えw)


こんな感じ、やりとりは楽しい。

和沙といると素の自分が出せる


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