約束の誓い
…時間は刻々と過ぎていく。
海斗の両親、兄妹も見守る中、手術中と書かれたランプが消えた。

「成功です」

「え゛!?今なんて?」

「…成功ですよ!!!もう安心です。今は眠っていますが」

その言葉は本当に嬉しかった。というより安心感をもらった。
本当によかった。

「本当に…本当にありがとうございました」

私は医者に深々と頭を下げた。
そっと医者が私に語りかける。

“本当は倒れたときの衝撃で、即死だったんでしょう…しかし、打ったところがたまたまよかったんでしょーね。いわゆる当たりがよかったと…。奇跡です。神様がくれたプレゼントですかね(笑)”

私は医者からいろんなことを聞いた。
退院は3週間後。結構早いんだ。

今日はすごく大変な一日だった。けど…海斗が生きててよかった。


━帰宅━

そして、ふと鏡を見ると…
「うわぁ−最悪。目がパンパンにはれてる」

お風呂に入ってる時も、寝る前も海斗のこと考えてるのかも…。
自分の気持ちがわからない。はっきりしたいのに…はっきりしない。
この気持ちって何なんだろう?

ブーブー

「ん?あっ杏から電話だ」

「もしもし!?美雨!?海斗君どうだった?」

声が震えてる杏…。

「たすかったよ!!!」

「本当??あ━よかった」

ほっとしてるんだ。杏、心配ばっかかけてごめんね。
「うん…」

「のわりに、美雨は元気ないけど??どうしたの?」





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