約束の誓い
「明日、海斗のお見舞いに行こうと思うんだけど…」

「うん」

「でも…最初になんて言えばいいのかな?」

「んー。美雨、深く考えちゃだめ。自然と海斗君の顔を見て最初に出てきた言葉をそのまま伝えればいいの。美雨の思いきっと伝わるから」

「杏…。ありがとう。私頑張ってみる」

「うん、頑張って。でも、無理しちゃだめだよ」

「うん!!じゃあ、またね。いろいろ聞いてくれてありがとう」

「いえいえ。じゃあね」



海斗怒ってないよね??明日海斗と楽しくおしゃべりできますように。
今はとても複雑な気持ち…。

そして、美雨は夢を見た。

「美雨!!」と誰かが呼ぶ声。「誰??何!?」

「君の大切な人は誰だ?海斗、剣、拓真。誰が大切なんだ?」

「誰って、三人とも大切だよ」

「大切な人は一人だからこそ大切にできるんだ」

「そんなこと…」

「そのうち君は誰かを失う」

「誰かをって。誰よ!!!」



ガバッ!!!

ゆ…夢!?
夢だけど現実ぽくって怖い。
誰かを失う??そんなことあるわけないよ。

あっ!!今日海斗のお見舞い行くんだった。
近いから歩いて行く。最初にでてくる言葉…。って何??

「着いた」
703号室。70…あっ、あった。

海斗怒ってないよね!?

ふー勇気をだして…。


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