約束の誓い
「何がちがうの?」

「俺は…」

「何?」

「弱虫かもしんね。逃げてるかもしんね。でも、俺なりにどうにかしたかった。美雨は海斗話してる時が一番楽しそうだし、拓真の事は頼ってるし…でも、俺といるときの美雨は全然笑わないし、怒るし、無言になるし。だから…」

「……」

「ごめんな、もうこんなことしないから」

「じゃあ、杏に謝って」

「それは…できない」

「なんで…」

あっ、剣行っちゃった。
さっき剣が言ってたこと…。
私海斗のことが好きなのかな?
でも、海斗を傷つけない?
質問ばっかでつぶれそう…。




もういや…


私って欲張りだよ。あいつのここが嫌とか、誰にも嫌われたくない、失いたくないって。
もしかして3人とも私のせいで悩んでたりするのかな?
私って迷惑…。居たら邪魔だよ。いっそのこと…死…。
涙が自然とでてくる…。

そんなところに。
「美雨~どうした!?元気ないな」

「あっ海斗」

「えっ!?美雨お前泣いてる??」

「泣いてないよ~目にゴミが…痛っっ」
そっと海斗はハンカチを差し出してくれた。

「え!?ありがと」
顔が赤くなってくるのが自分でもわかった。
海斗は優しいんだね…。海斗は明るいだけじゃなくて、優しさもあるんだ。



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