桜咲く、恋
“ハル”か……
この子たちの方が晴希に親しいんだ…
あだ名で呼ぶなんて…いいなぁー…
私が落ち込んであると晴希は女の子の質問に何も迷わず、笑ってこう言った。
「―……特別なやつ」
晴希は確かにそう言った
「紗紀、来て」
『えっ??』
手を引っ張られて、教室をでて辿り着いたのは誰もいない図書室。
ねぇ、晴希
晴希は今なにを思ってるの?
“特別なやつ”だなんて言ったら皆勘違いしちゃうよ?
それに、私も期待してしまう。