『好き』を教えて

・決別

木下さんが出て行ってもベッドから動く事が出来ずただ天井を見つめてた。

酔いで考えがまとまらない頭でも何があったかはわかってる。

…木下さんとキスした…。

遠藤さんに近寄られた時は鳥肌が立ったのに…。
木下さんに触れられても驚きはしたけど全然嫌な気がしなくて。


今日、木下さんに冷たくされた感じがして正直落ち込んでた。

私の今までを振り返ると呆れられても仕方ないと思う。

そんなのわかってたけど、私って木下さんに頼ってたんだなって思い知った。

勧められたのもあってお酒でそんな気分をごまかしたら…。

結局、迷惑かけてるんだよね。






「高野ちゃん！昨日大丈夫だった？」

「あ、はい。気がついたら家にいました」

私の言葉にケラケラ笑って彼女は口を開いた。

「そりゃ、送ったのが木下さんだもん。大丈夫なはずよね。後でお礼言っときなよ」

「はい」

上手く彼女をやり過ごせて内心ホッとする。

昨日の事…木下さんにどう対応したらいいのかな…。

覚えてないふりをする方がいい？
それとも……。


木下さんへの態度を決める前に当の本人に会ってしまった。
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表紙・目次

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