私こそ光る☆君 ~ライブツアー編~
「ダメだ」


がーん……。

せっかく頑張ったのに……。


きっぱりさっぱり言い切る遥の言葉に落ち込む。


「妥協はしたくないな」


セレブ紫水の言葉に横で清龍が頷いている。

縋るような目で由依を見ると、由依は困ったように笑いながら言った。


「カナちゃん、ごめんね。

側転にしてあげたいけど、振り付けの人がこの曲には絶対にバック転を入れたいって言ってるし、僕らもバック転の方が合ってると思うから……☆」


由依にまでこう言われては仕方ない。


『わかった、本番までにできるようになるから』


「本当だな?」


遥の問いに頷く。


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