私こそ光る☆君 ~ライブツアー編~
『どうしてみんなそんなに落ち着いていられるわけ?』


「う~ん、経験の差かな。

だんだん慣れてくるっていうか……。

でもね、今日はそういうわけでもないよ☆」


意味が分からず首を傾げると由依は私の手を取り、自分の胸の上に置いた。


由依の心臓が早鐘を打っていることが分かる。

それがなんだか恥ずかしくて赤面してしまった。


「ねっ?

今日は僕らにとっても特別な日なんだよ。

ヒカちゃんなら大丈夫。

だってあんなに一生懸命練習してたんだもん☆」


ヒマワリみたいに天真爛漫な笑顔で由依が言う。


< 17 / 212 >

この作品をシェア

pagetop